突然ですが15,16日に鹿児島に行ってきました。

定演があの辺りの土曜日にある限り、仕事上恐らくずっと定演を見に行くことは出来ないのですが、そうなると「どうしてるんだろう…」と前から少し気になっていた「あの人」に会えないままになってしまうので、思い切ってスケジュールが空いているこの日に行ってきました。

「あの人」とは野村の美代さんです。

今までは何となく「どうしてるのかなぁ」ぐらいの思いだったのですが、今年は出した年賀状の返事が2月までなかったので、「これは…。よし、ちょっと会いにいってみよう」と思い、出かけたのでした。

地図で確認すると空港から市内に行く途中にどうやら後輩の野中夫妻の家があるみたいだったので、道中お宅にちょっとだけ立ち寄らせていただきました。

残念ながらご主人の野中くんは仕事で会えなかったのですが、奥さんと１歳半の末っ子の娘さんには会えました。

日々試行錯誤する中、子育ての自分なりの正解と自分の生き方を見出そうとする奥さんは素敵でした。「母」は偉大だ。

1時間弱の短い会話しか出来なかったのですが、心に残る時間を過ごした後、野中家をあとにし、おばちゃんの家に向かいました。

まずは面倒を見られているはずのおばちゃんの娘さんに失礼のないように電話で事前連絡をしようと思ったのですが、番号案内サービスに登録がないとのことで、仕方なく年賀状の住所とナビを頼りに、いきなり行くことにしたのですが…これが、もう…。

「目的地付近に到着しました。音声案内を終了します」

って、ナビさんよー、田畑のど真ん中やんけ。

「付近」ってどこやねん…。

そこからはもう、「母をたずねて三千里」のマルコと「探偵ナイトスクープ」の探偵さんを合わせて短く体験するような感じでした。

「しらないねー」
「それだけじゃ、わかんないよー」
「こらーっ！そんなところに車とめたら×＊∞★※（以下猛烈に怒っているものの濃厚な鹿児島弁で何割か聞き取れず。でもこれは明らかに私が悪かったです。おじさん、すみませんでした）」

片っ端から人に住所を聞いていき、徐々にポイントは絞れていったものの、諦めかけてもいたのですが、「もうちょっと聞いてみよう」とお伺いしたお宅でようやくどこかがわかりました。

苦労したのには訳がありました。

おばちゃん、「美代」は本名じゃなかったのね…。町（村？）の誰も知らない訳です。娘さんがおばちゃんを引き取ったこと等知っている限りの情報全てを出して、ようやくわかりました。

突然の訪問にも関わらず、笑顔で迎えていただいた娘さんご夫婦のお二人に案内されて部屋に入ると、テレビでよく見る介護用のベットらしきものにちょこんと座るおばちゃんがいました。

「はーたまがった！よーきたねー！」
「ほんま、探したよ。おばちゃん」
「ここ！ここに座らんね（と言って自分の隣を手で叩く）」
「ああ」

（しばらくあれこれ言葉を交わし）

「で、誰やったかいね…」

娘さんご夫婦のお二人に聞いたのですが、おばちゃんは脳溢血（か脳梗塞だったもしれません。正確なところを忘れました）で倒れ、脳をやられていたのでした。娘さんの旦那様が発見した時には本当にひどい状態で家で倒れていて（具体的な状態はここでは省きます）、少しでも発見が遅れていたら危なかったそうです。全く知りませんでした。

そのせいか、あるいは高齢のせいか、あるいは両方の影響なのかはわかりませんが、

「あおきちゃんやで。あ・お・き」※
「あーそうやったかいねぇー」
「そうやで。昔なぁ、清香で…」

という話を10分ぐらいしたら「で、誰やったかいね…」で※までダル・セーニョ。それをずっと延々リピートでした。

でも、その間おばちゃんは私の手をずーっと握って私の目を見ているんですね。

「あおき」という私を個人単位で覚えていないのかもしれないけれど、一緒に楽しく過ごした人達の中の誰かが来たのだ、というのはわかっているような目でした。私にはそう見えました。

私がおばちゃんのそういうぼんやりとした楽しい思いの中に消化されているのであれば、それでいいし、その思いの一部が来たということで喜んでくれているのであれば、それでいい。そう思いました。

ですから、何度も私は泣きそうになったんですけど、でもそれは悲しかったからでは決してなく、私もやはり会えて嬉しかったからだと思います。

でも、最後別れ際に肩を抱いたらその体が本当に壊れそうなぐらいに華奢で、そんなおばちゃんが握ったままの手にキスをしてきた時には、もう限界でした（あるいは顔を私の手に近づけてくっつけたのかもしれません。私がちょっとくるものがあって下を少し向いた瞬間このとで、はっきり目の前でという訳ではなく、私の記憶も曖昧です）。

90過ぎの女性に手を握られ見つめられた後そんなことされて泣くことがあるなんて思わなかったです。

あとそういえば「あおきちゃん？あおきちゃんって、こんなキレイやったっけ」も際限なくリピートでした。

あれは一体なんだったんだろう…。おっさんは生まれてこの方「キレイ」などと言われたことは一度もありません（娘さんご夫婦と私はその「キレイ」のたびに爆笑でした）。

まぁとにかく、短い時間の訪問でしたが、本当に行って良かった、苦労したけど会いに行って良かった、と思いました。泣いたりもしましたが、全体的には笑いの絶えない楽しいひと時でした。

その後、後輩の新田くんの店に行き、一泊して16日は鹿児島を車で適当に回り、先ほど帰ってきました。

「いそ」というところが懐かしい場所だったような記憶があって、ナビで出てきた「磯山公園」というところに行ってみたら、思い出もへったくれもない訳の分からない山の上で往生しました。結局ナビ搭載車なのに勘を頼りに思い出がある桜島が見える砂浜に行ったりしました。

そんなこんなで、たった2日ですが濃厚な2日間でした。

長い報告になりました。すみません。

あ、そうそう。新田くんに聞いたのですが、今は学祭でみこし担ぐ時もお酒禁止なんですって？？

あんなもんシラフで町中担げるかー！！

それでは失礼します。

管理人さんが今鹿児島在住であるにもかかわらず、連絡も何もせずに申し訳ないです。

平日でしたのでお仕事に障りご迷惑になると思い、今回の訪問のことは連絡いたしませんでした。

可能であれば野中くんの家のように連絡後、私がお宅にご挨拶にでも、とも思ったのですが、住所がわからず、限られた時間の中でついでに寄れるところかどうかの判断が出来なかったため、今回は見送らせていただきました。

なにとぞご容赦くださいませ。

> 管理人さんが今鹿児島在住であるにもかかわらず、連絡も何もせずに申し訳ないです。
>

おばに会えましたか。そりゃ良かった。(^.^)
前半のナイトスクープもどきのところは，僕らも全く一緒でした。
ホントに尋ね歩く感じ。
「はらーーよーきたねー」って感じ。
涙目になった感じ。

鹿児島に居を構え１年が経ちます。
鹿児島も２５年前とは変わってますよ。
慌しい日々を過ごしてるんですが，
残念１５，１６は結構ヒマだった。。。。
夜でも飲めたのにね。

東日本方面のOBの皆様，いらっしゃいましたら
今回の地震で大変な状況かと推察いたします。
心からお見舞い申し上げます。
なにかお手伝いできそうな事がありましたら，
この掲示板でも連絡いただけると幸いです。

んじゃ青木君レポートありがトン。
元気でねー。

す、すみませんっ！次に鹿児島を訪れるときは必ず。ご迷惑でなければ大阪名物を持ってご自宅に直接にお伺いします（ちなみに大体で結構ですが、今どちらにお住まいなのでしょうか）。

でも「ばかたれーれんらくせんかー」と言われるのは、正直ちょっと嬉しくありがたい気持ちです。次は必ず！

鹿児島、確かにいろいろ変わってましたねー。キクショップがぶち抜かれて駐車場になっていて、その凄いけど中途半端な変貌ぶりにビックリでした。

馴染みの食べ物屋さんとかもほとんど残っていなかったのですが、堂薗さんには懐かしい米沢食堂は残っていますね。400円の定食とかまだあってビックリ。

私個人は米沢にはさほど思い出がなかったので、三徳で昼食を取りました。店の中とか盛り付けはちょっとキレイになった気がしましたが、味は全く変わっていなくて懐かしかったです。ニオイとか味って記憶に直結しているから不思議ですね。王将の唐揚げも全く変わっていなかったです。

今の自分の胃袋でも受け付けられるのかってことを試す意味でも、本当はあの油まみれの「肉入りみそラーメン」を食べてみたかったのですが、店は残念ながらもうありませんでしたね。

あ、宿泊は例のきしゃばホテルにしたのですが、これまたもの凄くキレイになっていてビックリしました。シャワーが殺人的に熱かったのにもビックリしましたが。

では、定演のレポート、楽しみにしていますね。

定演かぁ…。テクノロジーの力を借りて以下みたいに「一人定演」でもしようかしら（最近発見したお気に入りです。最後2つは奥さんがソロステージでやられた曲だったでしょうか）。

http://www.youtube.com/watch?v=yCkcY-mZ1pc
http://www.youtube.com/watch?v=yttUl0yI2hs
http://www.youtube.com/watch?v=JT2atp6WHLc

地震、私もとても気がかりです。

皆様の無事を心よりお祈りいたしております。