| デザイナー:R. Knizia 3-5人/45分 (ゲ)1999・2位 プレイヤーは古代エジプトの豪族の一員となり、一族の繁栄のために様々なものを集めます。それは一族からファラオを輩出することだったり、ナイルの恵みだったり、建造物だったり、文明だったり。3時代が終了した時点で最も多くの名声を集めた者の勝利です。 手番で行うことは「タイルを1枚めくってボードに置く」か「"ラー"を宣言する」かの二択と至ってシンプル。「"ラー"を宣言する」と競りが始まり、競りに勝つとボード上の全てのタイルを獲得できます。 通常、競りゲームというものは収支のバランスが非常に重要で、その感覚に慣れるまで試行錯誤を繰返し、なかなか面白さが見えないものです。しかし、このゲームは競りの駆け引きの面白さを存分に楽しみつつも、収支バランスの感覚が掴みやすいという非常に優れたものとなっています。 低い〔太陽チップ〕はボードにタイルが1〜2枚置かれた時点でさっさと「"ラー"を宣言する」ことで有効利用でき、且つボード上に置かれた〔太陽チップ〕と交換することでそれを他人に押し付けることも可能ですから、積極的に使いたい。大きい数字の〔太陽チップ〕は競りに有利ではありますが、あまり欲張ると誰かの「"ラー"」で競りが始まるので、数より質で使うタイミングを選びたい(あとボード上の〔太陽チップ〕の数字も気にしないといけないですね)。 最後まで〔太陽チップ〕を使わずに残り、全員が使い切った所で独り自由に相場をコントロールしようと思っても、ボードに【ラー・タイル】が並んでしまうと強制終了になってしまうので、それもリスクが高い(この【ラー・タイル】の割合が絶妙で、粘って欲張ろうとするとギリギリのところで強制終了となることが多い。流石数学博士のクニツィア先生、確率のバランスとるのが上手いですね)。 ファラオの得点が最も効率的なので、ファラオ集めのゲームになります。低い数字の〔太陽チップ〕を持ってる人は、ファラオが1枚でも出ると「"ラー"」してしまった方が良いでしょう。こういう、「このタイミングならこの数字でいける(他の高い数字はもったいなくて出し辛いだろう)」という感覚が解り易いのがこのゲームの特徴で、それが競りゲームなのに収支バランスが読み易いという好評価に繋がっています。 何気にタイルをめくる時のドキドキ感もゲームを盛り上げる要素となっており、面白さは折り紙付きです。これを超える競りゲームは無いんじゃないかな?
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