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風の音・・・眠れない・・・ キューリ 04/12/5(日) 21:18

風の音・・・眠れない・・・
 キューリ E-MAIL  - 04/12/5(日) 21:18 -

引用なし
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   昨夕からの風は凄まじかった。
低気圧がどんどん発達して台風並みの風をおこし、昨晩はいつもの台風の時と同じように眠れなかった。

鹿児島県の口之島近海では漁船の転覆事故で船長は助かったものの5人が行方不明。
鰹船の船頭をしていた祖父が遭難したのも口之島沖だった。乗組員総勢50名のうち助かったのは23名、27名は手がかりなし。数年前、祖父や乗組員の50回忌としてその海域に供養航海をしたが、やはり波風のすごい所。遺族の方々に海に流して欲しいと渡された花々は砕けた波に途端に散れ、焼酎やおにぎりや菓子や手紙などを流す準備をしていた私は船酔いしてしまう情けなさ。でもなんとか供養航海は無事済み、その報告をした親戚や遺族の方々は泣いていた。ようやく忘れられる、長い50年だった、と。
海で遭難した当事者だけでなく家族や友人にも、とてつもない怖さや痛みや悲しみは否応なくやってくる。
それを思った時、海難事故は怖いと痛烈に感じる。

様々な不運な要因が重なり海難事故は起きる。
誰もが起こそうとしているわけじゃない。
奇跡的に助かったという事も、もちろんある。
私もこれだけ航海をしていて生きているのは不思議だと言われる。
祖父が見守ってくれてると信じているが、基本的には臆病だからだろう。
しかし、何が起こるかわからないのも自然の掟。
悲しいけど苦しいけど自然は大き過ぎる。
人間のちっぽけさは海ではイヤというほど感じる。
でも海難事故はいやだ。
頑張ってほしい。
頑張りたい。

HPの掲示板に米国のヨット「MIYA」の行方を捜して欲しいという突然の書込みが数日前にあった。私もいろいろ手配したがまだ「MIYA」の行方はわからない。
米国コーストガードが捜索を始めた。
大きな海原で一隻のヨットを捜す事は大変な事だが、陸上の私達には何も出来ない。情けないけど何も出来ない。苦しいけど待つしかない。
畑下さん、頑張って!

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